インタビュー:関西学院大学
関西学院大学 角田様 インタビュー:Biography Resource Center
2006年10月12日
関西学院大学図書館にて
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今までは冊子体の人名録を揃えてこられたと思いますが、
Biography Resource Center(以下BRC)を
導入されることになったきっかけを教えていただけますか?
そうですね。やはり、冊子体の場合ですと、本棚に何冊にもわたって置いてありますから、それを引き出してきて調べるというのは学生にとっては抵抗があるでしょう。今のネット世代と呼ばれる学生は、何でも検索して使いたいという気持ちが強いですから、学生にも気軽に利用できるツールを図書館として整備していこうと考えていたんです。そんな時にBRCを紹介してもらいました。その当時、海外の人名録データベースはまだ導入していなくて、カバーしている分野的にもちょうどいいということで導入しました。

図書館には人物情報を検索できるデータベースが必要だと思われますか?
絶対に必要だと思います。今は、Google などの無料サイトで簡単に検索できますけど、絶対信用できるデータではないものばかりですからね。やはり図書館としては、正しいデータというか、頼れる情報を提供していく責任があると思います。それは、媒体が紙からオンラインに変わっても同じで、定評あるしっかりした商品を提供する義務に変わりはないですね。
BRCを学内で幅広く利用してもらうために、
特に図書館で工夫されていることはありますか?
導入時には、ホームページのトップページから、お知らせのような形でリンクを張って、数ヶ月紹介します。その後は、特に告知はしないですが、うちの大学では、図書館の利用者教育を積極的に行っていまして、レファレンス担当者が講師になって、オリエンテーションや、セミナーなどの説明会を開催しています。そうした場面で、卒論に行き詰っている学生の相談にのることも多いですね。その際には、昔は本を薦めていましたが、今はデータベースを薦めるようにしています。通常、データベースは論文などを検索する商品が多く、学生はあまり必要としないのですが、BRCの場合は、学生でも必要となる人物情報を検索するデータベースなので、学生にも十分利用してもらえると思います。それに、やはり日本語で書かれた情報には限界があると思いますが、その点、BRCの英語なら、学生でも頑張れば理解できるレベルですから、学生から質問を受けた時に、図書館員としても内容的にも薦めやすい商品ですね。
BRCの収録範囲についてはどう思われますか?
十分ということは、どの資料にもいえないですし、むしろ今後どんどんアップデートしてもらえればと思います。僕は本を選ぶ仕事をしているので、本の著者や編者を調べることが多いのですが、僕自身が、仕事で使うにあたってはほとんど網羅されていますね。ただ、欧米以外の国の学者などをたまに調べることがあって、例えば、イスラム教についてイスラムの視点から書かれた本が出版された場合、現地の人が対象になりますが、そうした場合は、収録されていないこともあります。でも、ネットを検索して、何らかの情報がヒットしても、その情報にはやはり確信は持てないです。BRCに収録されていれば安心ですけど。難しいかもしれないですが、国の範囲を広げて、欧米以外の国も充実させてほしいです。日本人から見て、外人ならBRCを調べればいいという勢いになってくれると嬉しいですね。
-弊社のほうでも、随時収録範囲を広げていきたいと思います。また、逆に、こうした人物を収録してほしいというご要望があれば、是非お知らせください。
伝記情報の詳しさについてはいかがですか?
僕が調べた限りでは、特に過不足は感じませんよ。むしろBRCは伝記情報を調べる入口になればいいかなと思っています。BRCは、知らない人物の名前が出てきた時に、まず調べてみるツールであって、BRCの情報だけで満足してくれればそれでいいですし、もっと調べたい場合には、最終的に図書館の資料を活用してもらうような道筋をたてる道具だと思っていますから。そうした使い方ができれば、本とオンライン商品が共存できるんじゃないですかね。
-図書館は本を見に来てもらう場所ですから、BRCが入口になって、学生が図書館に足を運んでくれるといいですよね。
ええ、そうですね。なんでもかんでも本というと、古い図書館と言われてしまいますから。(笑)簡単に調べたいことはオンラインですませて、深く掘り下げることは、図書館に来てもらってという、使い分けができる環境を提供したいですね。BRCは、とっつきやすい商品ですから、そのぶん、いろいろな可能性があると思いますよ。

商品の契約形態、価格などはいかがですか?
価格については、これだけの収録範囲のデータベースとしては妥当ではないでしょうか?
ただ、一般的な話になりますが、海外のデータベースはどうしても値上げが前提になっているものがほとんどで、これは、日本の考え方とは合わないと思います。図書館としては、一旦導入してしまうと、利用者がついている限りは、やはり契約を切ることは難しいですから。是非、Galeにも値上げは最小限に抑えていただきたいですね。
今後人物情報のデータベースの導入を
ご検討されている大学さんに向けて、
メッセージをお願いできますか?
BRCの場合は、データのもとになっている人名録を冊子で持っている大学も多いと思います。日本の図書館では、書庫の問題もありますから、本との置き換えにも有効ではないでしょうか?それから、辞書は、使われれば使われるだけ価値があるものですから、使いやすさが優先されると思います。そういう意味では、参考図書こそ、データベースにするのに一番適していますよ。単行本のeBookとかは、僕はあまり好きじゃないですね。本は手に持って簡単に読めるという気軽さがあるからいいんですよ。でも、参考図書については、検索の機能が重視されますから、逆に冊子よりオンラインが勝るでしょうね。そうなると、BRCのような人物情報のデータベースは必要になってきますよね。
関西学院大学さんは、古書の収集でも有名でいらっしゃいますが、
その一方で、逆に新しいオンライン商品に関しても、
角田さんを中心にどんどん取り入れられていますよね。
何か戦略があるのですか?
戦略というよりは、図書館の中で、古い本を大事にする職員とオンラインの重要性を理解している人間が両方いるということでしょうね。それぞれの分野に理解のある人間がそれぞれ配置されていて、予算の振り分けもできているので、古書もオンラインも両方購入できるのだと思います。トップダウンで一人の人間が権限を握ってしまうと、どうしても偏りが出てしまいますが、その点、うちの大学ではいい意味でバランスがとれていますね。
オンラインに関して言えば、データベースを導入する権限が図書館に与えられています。ですから、分野に特化したものは図書館で選ばないようにしていますが、全体で使えるものは、図書館で導入するようにしています。それから、図書予算を学部に分配しているのですが、参考資料についても、図書館からの分配予算で購入したものは図書館に置く、つまり、先生は図書館のために選書するという仕組みができあがっていますね。この図書館ができた時に、図書館に本を集めようという方針でできた仕組みなんですよ。
-なるほど。図書館に資料を集約する上でよく考えられた仕組みですね。
こうしたことが背景にあって、図書館が充実し、かつバランスもとれているわけですね。
貴重なお話どうもありがとうございました。
| <インタビュー後: 図書館の貴重書庫にて> | |
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今回はレファレンスのお話ということで 百科事典の元祖、ディドロ/ダランベール 『百科全書』の前で撮影させていただきました。 貴重な古典籍から最新のeBookまで、 さすが関西学院ですね。 ※画面の写真をクリックすると画像が拡大されます。 |
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<関西学院大学に関連する検索をしてみました!> | |
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BRCで関西学院の創設者、 ウォルター・ラッセル・ランバスを検索してみると... ※画面の写真をクリックすると画像が拡大されます。 |
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| ...見事にヒットしました! |
兵庫県出身 28才
関西学院大学図書館運営課
2000年6月より現職
図書選書とオンライン資料の契約管理を主に担当
趣味は模型集め、工作全般、造園
